星の花 2007年、9月、母が亡くなりました。 寂しさの中、ある日、宙のどこかに、全ての命の還る 大きな大きな花のイメージが降りてきました。 母はいなくなったけれど、きっときっと、大きな大きな花になって 漆黒の宙の中でキラキラと輝く美しい花になって浮かんでいる。 そしてその花からは、たくさんの星の種が生まれていく。 そんなことを考えていたら、なんだか楽しくなってきて 心の中がふわふわと愉快な気持ちで充たされ 一気に縫い上げたのが、「幻命花」です。 星の種は宙を彷徨い、メタモルフォーゼを繰り返しながら 星命の花になって行きます。 歌ったり踊ったり、時には星のワインを飲みすぎて 酔っぱらったりしながら宙いっぱいに浮かんでる星の花たち。 夜空を見上げたら、そんな星命の花たちが きらきらと輝いている。 星命の花を刺繍する時 糸はいっそう煌めき 私の心は幸せでいっぱいになります。 おかあさん ありがとう 「幻命花」はその年の12月に東京都美術館にて開催された 第32回日本手工芸美術協会展で 芸術新聞社賞を受賞致しました。 |
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